近年、コロナ禍の影響で在宅勤務へとシフトする企業が増加しています。関連して利用が急増した「Zoom」や「Teams」といったWeb会議ソフトの「バーチャル背景」機能が注目を浴びています。
自宅のプライベートな様子を、会社の同僚や上司に見られたくないというニーズだけでなく、ビジネス的な自己演出や趣味の共有等の理由で様々な背景画像が作成されるようになりました。
こちらの記事では、WEB会議ソフト用の「バーチャル背景」を作成できるツールについて、メリットや作成方法を交えてご紹介していきます。
目次
「バーチャル背景」機能とは?
「バーチャル背景」機能とは、オンライン会議中に表示される自分の姿の背景に、任意で設定した画像を表示できる機能です。
推奨サイズ等はありますが、画像形式のファイルであればどのような内容でも設定することが可能です。
画像ファイルの作成自体は容易であることや、元々PCのディスプレイ画面の背景素材として用いられていた画像ファイルを流用するケースも多いため、Zoomの利用が急増するに合わせて大量の「バーチャル背景」用の素材が短期間で作成されることとなりました。
「バーチャル背景」のメリットとは?
当初は、自宅のプライベートな空間を会社の会議中に見られたくない、という消極的なメリットから普及していきました。
現在では、自分の趣味を開示し共有するといった個人的なメリットや、「名刺」に記載する情報や自社の商品情報を表示する等のビジネス的なメリットでも、バーチャル背景の利用が増加しています。
そのため、バーチャル背景を会話や商談の「きっかけ」として活用するといったメリットも出てきました。
例えば、Web会議時の名刺交換代わりに「オンライ名刺」へのQRコードを表示する、といったビジネス活用もツールもあります(以下参照)。

バーチャル背景の作成方法について
バーチャル背景は画像ファイルなので、画像ファイルの作成方法ということになります。
具体的には、以下のような作成方法があります。
公式サイト等で配布されている画像を流用する
一から作成するというよりも、企業の公式サイト等で既にバーチャル背景用に用意されている画像ファイルをそのまま使う方法が一番簡単です。
中でも、ドラマや雑誌の「公式SNS」で配信されているバーチャル背景が人気を博しています(以下参照)。
\テレビ会議用の背景配布👨💼/
ビデオ会議やミーティングなどで是非お使い下さい📺✨
在宅なのにまるで会社にいるかの背景ですが…
皆様のビデオ会議が少しでも明るいものになりますように。番組を楽しみにして下さっている皆様
お届けできる日までしばしお待ち下さい🙇♂️#半沢直樹 #tbs #StayHome pic.twitter.com/KsSgQqaAfI— 半沢直樹【応援ありがとうございました‼︎】 (@Hanzawa_Naoki) April 10, 2020
#半沢直樹 #tbs #StayHome pic.twitter.com/KsSgQqaAfI
— 半沢直樹【応援ありがとうございました‼︎】 (@Hanzawa_Naoki) April 10, 2020
出典:半沢直樹【応援ありがとうございました‼︎】 on Twitter

出典:週刊アスキー
画像ファイル生成機能が付いたソフトを使用する
自分でデザインした画像をバーチャル背景に設定したいという場合は、画像ファイルの生成機能が付いている描画ソフトを使用して作成することもできます。
例えば、Windowsの場合は「パワーポイント」等で作成可能です。
簡単に作成方法を解説します。
最初に、スライドの設定でバーチャル背景の推奨サイズである「1920px × 1080px」とします。「デザイン」からテンプレートを選択して、オブジェクトを任意のデザインで追加しいきます。作成後にはJPEG形式等の画像ファイルで出力すれば、バーチャル背景の作成完了です。
「バーチャル背景」専用の作成ツールを使用する
バーチャル背景用の画像は「パワーポイント」等で作成可能ですが、やはり専用の作成ツールを使用する方が簡単です。
推奨サイズに合わせた画像サイズの調整が不要になったり、「バーチャル背景名刺」のようなビジネス的な要素を取り込みやすくなったりするといった利点があります。
「バーチャル背景」を作成できるツール
それでは、「バーチャル背景」を作成するツールをご紹介します。無料サービスが中心ですが、「デジタル名刺」のような関連サービスと合わせて有料で提供されているものもあります。
「Canva」Zoomバーチャル背景メイカー

出典:Zoomのバーチャル背景をCanvaで簡単無料作成!!
Web上での画像作成サービスである「Canva」ですが、Zoom用のバーチャル背景を作成する機能が追加されました。
テンプレートが豊富に用意されており、始めから「バーチャル背景」用に中央に人物が配置される前提のレイアウトとなっています。
デザインはカスタマイズ可能で、画像やイラストのテンプレートをベースに、数多くのアイコンやフォントを選択するだけで簡単にオリジナルのバーチャル背景が作成できます。
「zooome(ズーミー)」バーチャル背景名刺作成ツール
」バーチャル背景名刺作成ツールのスクリーンショット.png)
出典:zooome(ズーミー) – テレビ会議用の「バーチャル背景名刺」無料作成ツール
コロナ禍の最中において、オンラインでの会議が中心になると名刺交換の機会がなくなりました。そのため会議中に会話相手の所属情報等が把握できず、交渉を進めづらいといった問題も出てきました。
こちらのサービスでは、名刺の情報を背景画像に差し込むことで「バーチャル背景」を「名刺」代わりにしてしまうというサービスです。
オンライン会議でのやり取りがスムーズになることから、こういったサービスは今後のビジネス活用が進むものと考えられます。
「ビジネスカードクラウド(ビジカ)」
「zooome」ではバーチャル背景に名刺情報を表示できますが、その情報を手書きで入力するという手間がかかります。
そこで「デジタル名刺」ページをオンライン上に事前に用意しておき、そのページへのURLリンクをQRコードとして表示する、といった「ビジカ」のようなサービスがあります。こういったビジネスとしてのバーチャル背景の活用事例が今後普及していく可能性があります。

まとめ
これまでWEB会議ソフト用の「バーチャル背景」を作成できるツールをご紹介してきました。今後も様々な特徴を持ったツールが登場してくると思われます。
個人のプロフィールをアニメーションで華やかに演出するサービスや、自社製品のPR動画を背景として組み込んだりするサービス等も登場してくる可能性でしょう。
こういったツールを活用して、プライベートとビジネスの両面で活躍の場を広げていきましょう。