新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、テレワークは増えているでしょう。テレワークではとても便利なビジネスチャットの使用がおすすめです。
ビジネスチャットを利用すると業務の効率化を図れるでしょう。おすすめのビジネスチャットは、SlackとChatworkの2つになります。
本記事では、SlackとChatworkの各メリット・デメリットとそれぞれの向く人をご紹介します。
目次
ビジネスチャットとは
従来のビジネス連絡では、大量のメールに埋没して重要なメッセージを見逃したり、口頭での伝言内容を忘れてしまうなど問題がありました。ビジネスのコミュニケーションを容易にするために登場したツールが、ビジネスチャットです。ビジネスチャットは会社全体または企業間でのチャットを可能にする、LINEのビジネス版ツールと捉えて良いでしょう。
グループチャットと個人チャットの両方が、ビジネスチャットでも実現できます。連絡の漏れも防ぎやすく、円滑な業務進行において、ビジネスチャットはとても便利です。新型コロナウイルス感染症の拡大による影響でテレワークが多い昨今では、ますますビジネスチャットは必須ツールと言えるでしょう。
Slackとは

Slack(スラック)は、アメリカ合衆国サンフランシスコのSlack Technologiesが2014年2月から提供を始めたビジネスチャットツールです。
SlackのスタイリッシュなUIや多数のツールと連携してカスタマイズしやすい点が、エンジニアを中心に支持を集めています。1日のアクティブユーザー数は1,200万人を突破し、有料プランの契約企業は85,000社以上です。Slackがすぐにユニコーン企業に仲間入りした点も、人気を裏付けているでしょう。
※ユニコーン企業とは、設立10年以内で非上場でありながら、評価額10億ドル以上のベンチャー企業を指します。
現在150カ国以上のユーザーがSlackを利用中です。中でも最もユーザー数の増加率が高い日本では、今後も更に活躍するビジネスチャットでしょう。
Slackのメリット
Slackには主に6つのメリットがあります。ここでは、それぞれの利点について確認しましょう。
①見やすい
Slackでは、各話題に対してスレッドを立てることが可能です。メンバーの会話はスレッド形式で表示されるので、情報が整理されて一瞬で情報を把握できます。パッと見やすいので、忙しくても対応が必要な事項が分かるので便利でしょう。
②忘れない
リマインダー機能があるので、返信を忘れません。
③円滑なコミュニケーション
業務上の仕事の依頼や確認、資料ファイルの共有などを全てSlackで行えるので、仕事が捗ります。
④複数のワークスペース
ワークスペースとは、会社や組織などの大きな規模で使用する業務連絡の場です。各ワークスペースの中には、それぞれの部署ごとやプロジェクト単位でのチャンネルが作成できます。そして、各々のチャンネルでチャットをして意思の疎通を図ることが可能です。
各ワークスペースにアクセス権のない部外者は入れませんが、ワークスペースに入れる人は全員全てのチャンネルの閲覧ができます。複数のワークスペースを作成できる点は、Slackが誇る大きな特徴でしょう。たとえば業務委託や業務提携する際にも、仕事別にワークスペースを作成できるからです。そして、業務連絡や情報共有をSlack上で一元管理できます。
⑤カスタマイズのしやすさ
2,000以上の外部サービスと連携できるので、自身の使いやすいようにカスタマイズ可能です。Chatworkでも外部サービスと連携可能ですが、連携数は600程なのでカスタマイズ力の差は大きいでしょう。たとえばGoogleカレンダーと連携すると、予定日が近づくとSlackに通知されます。
TwitterやInstagramtとの連携では、SNS上の投稿がSlack上にも表示されるので、各SNSへのアクセスが不要です。加えてZoomやGoogleハングアウト・Skypeとの連携によって、Slackから通話ができます。GoogleドライブやOffice 365と連携すれば、管理・編集がしやすいでしょう。エンジニアの方向けに、プログラミング言語を共有できるsnippet機能もあります。
⑥海外とのやり取り
アメリカ合衆国発で約150カ国で利用されているので、海外とのやり取りが多い方にはおすすめです。
Slackのデメリット
Slackを利用すると、同じワークスペースへのアクセス権があるメンバーにメールアドレスを把握されます。
相手との信頼関係が築かれていない場合は、Slackに利用する用のメールアドレスを用意しても良いでしょう。
Chatworkとは

Chatworkは、2011年3月からChatwork株式会社(旧 株式会社EC Studio)が提供する日本発のサービスです。Chatwork株式会社は2019年9月にはマザーズ上場を果たし、国内の導入企業数は25万社を超えています。
海外にも展開していますが、やはり国内利用の方が圧倒的なシェアを占めています。
Chatworkのメリット
Chatworkには主に5つのメリットがあります。ここでは、各利点を確認しましょう。
①ITに慣れていない人でも使いやすい
Chatworkはパッと見て分かるシンプルな設計で、スマホでLINEなどの使用経験があれば、同じ感覚で利用できます。チャットツール自体が初めての方でも、すぐに使い方を把握できるので取り入れやすいツールでしょう。
②プライバシーの高さ
Chatworkでは1to1のチャットもグループチャットも可能ですが、自身が加わっているチャンネル以外は見ることができません。ワークスペース内の全てのチャンネルを閲覧できるSlackに比べて、プライバシーが保たれてやり取りしやすく感じる方もいらっしゃるでしょう。
③タスク機能
Chatworkにはタスク機能があるので、テレワークであっても提出・納品を忘れません。また上司や依頼者など管理者にとっても、タスク機能の活用で提出・納品が分かるので便利です。
④日本語での手厚いサポート
国産サービスのため、日本語でのサポートが充実しています。Chatworkを利用している企業は多いため、業種や規模の近い企業の導入事例も見つけやすく、参考にしやすいでしょう。
⑤通話中の画面共有
Chatworkでは音声またはビデオ通話ができますが、通話中の画面共有が可能です。画面共有ができると説明が捗ることも多く、円滑にリモートワークの打ち合わせができます。
Chatworkのデメリット
Chatworkのデメリットは国外での展開の弱さです。
やはりSlackと比較すると、国外で導入している企業の少なさが目立ちます。
SlackとChatworkはどちらが良いか

SlackもChatworkも、どちらも大変優れたビジネスチャットツールであることは間違いありません。しかし、あえて各ビジネスチャットツールが向く人を整理してみましょう。
なお、「どちらも使いたい!」という方はGoogle Apps Scriptなどを利用すると、SlackとChatworkを連携できます。
Slackが向く人
海外との取引が多い方やエンジニアの方には、Slackの方がおすすめです。
また2,000以上のツールと連携できるSlackは、業務で使用するツールが多い方にも便利でしょう。
Chatworkが向く人
今までチャットツールを利用したことがない方やITに不慣れな方であれば、Chatworkから始めてはいかがでしょうか?
タスクが多く発生する方にも、Chatworkはおすすめです。
まとめ:自身のニーズに合わせてSlackとChatworkを選ぼう!
SlackとChatworkはどちらも非常に便利なビジネスチャットツールなので、ニーズに合わせてお選びください。
海外との取引が多い方であればSlack、ITに詳しくない方であればChatworkを選択してはいかがでしょうか?