大量の名刺を活用できずに悩んで、名刺アプリの利用を検討している方は多いのではないでしょうか?名刺アプリを使うと非常に便利で、マーケティングや営業にもとても役立ちます。

しかし、山のように出回っている名刺アプリから使用するアプリを決定するのは簡単ではありません。そこで本記事では、名刺アプリを比較する際の6つのコツとおすすめのアプリ5選をご紹介します。名刺アプリの比較ポイントを押さえて、ニーズに合うアプリを選びましょう。

名刺アプリを比較して選ぶ6つのコツ

市場には数多くの名刺アプリが出回っているため、比較が欠かせません。ここでは、名刺アプリを比較して選ぶ6つのコツを確認しましょう。

①名刺のデータ化の方法

名刺管理アプリのデータ化の方法は、名刺情報の自動読み取りとオペレータによる手入力です。自動読み取りのみのアプリが多いですが、自動読み取りとオペレータによる手入力を組み合わせて正確さを誇るアプリもあります。自動読み取りのみだと、間違いが多くて補正に時間がかかる名刺アプリもあるようです。

オペレータによる手入力は正確ですが、自動読み取りよりも時間がかかることが欠点でしょう。しかし名刺情報は、正確さが重要なので自動読み取りと、オペレータによる手入力のアプリはおすすめです。

またデータ化した名刺情報をオンラインでしか確認できないアプリと、オフラインでも使用できるアプリが存在します。オフラインでも名刺情報を確認できる名刺アプリでは、エクセルやCSVなどの形式でのファイルのダウンロードが可能です。

②登録する名刺の枚数

管理できる名刺の枚数はアプリごとに異なるので、事前に確認しておきましょう。

また一度のスキャンで登録できる名刺の枚数も、利用する名刺アプリで違うので比較が欠かせません。

③マルチデバイス対応か?

スマホの連絡帳と読み込んだ名刺情報の連携可能なアプリは多いですが、パソコンと連携できない名刺アプリもあります。パソコンで仕事中に名刺情報を確認したい時もありますし、名刺情報の編集もパソコンの方がスマホより簡単です。

パソコンで名刺情報を閲覧できると、年賀状やDMの住所印刷にも利用できます。名刺アプリを比較する際には、マルチデバイス対応か否かはチェックしましょう。

④他のツールとの連携

CRM(顧客情報管理)ツールなどを導入している企業では、名刺アプリと連携できると業務効率が向上するでしょう。

また連絡帳と同期できる名刺管理アプリは、手動で連絡先を入力する手間が省けます。

⑤セキュリティ面の確認

名刺情報は貴重な個人情報のため、取り扱いには非常に注意を払う必要があります。よって、名刺アプリを比較する上でセキュリティ面への取り組みは大きな確認ポイントです。

プライバシーマークを取得している企業のアプリは安心です。他にも次のような項目を満たすアプリをおすすめします。

・パスワードの入力が必要

・IPアドレスによってアクセスを制限

・保存したデータは暗号化

⑥名刺管理以外の機能

名刺管理以外にも、領収書や契約書をまとめて管理できるアプリもあります。

一箇所であらゆる書類関係をまとめると閲覧に便利なので、名刺アプリを比較する際に確認されると良いでしょう。

名刺アプリを比較 おすすめの5選 

ここでは、特に個人や中小企業向けのおすすめ名刺アプリ5選を見ていきましょう。

①Eight

「Sansan」が提供する個人または中小企業向けの名刺管理アプリが「Eight」です。名刺情報は自動読み込みとオペレータによる手入力で、無制限に名刺を登録できます。「Eight」はスマホだけでなく、パソコンからも名刺情報を確認できるので便利です。

個人事業主であれば、無料版の「Eight」でも十分な機能でしょう。中小企業であっても、無料版で事足りるかもしれません。しかし中小企業の場合は、1社につき月10,000円+月々480円または年間4,800円の有料版の方が良い場合もあります。

まずは無料版をお試しになって、必要に応じて有料版にアップデートされると良いでしょう。なお登録した名刺データの一括ダウンロードや電話帳との連携は、有料版でしか対応していません。

Eight

②Evernote

日頃から「Evernote」を利用している方には、「Evernote 文書のスキャン」がおすすめです。Evernoteと連携すれば、スキャン・自動入力された名刺情報は暗号化されてクラウドに保存されます。

「Evernote」では名刺だけでなく、契約書や領収書も一緒に管理できるので、とても便利です。「Evernote 文書のスキャン」はマルチデバイスに対応しており、無料でお使いいただけます。ただし名刺の情報を自動で連絡先に追加するためには、月額600円のプレミアムプランへの加入が必要です。

Evernote

③名刺バンク

「I-NET Corporation」が提供する名刺管理アプリ「名刺バンク」では、人物相関図機能があります。人物相関図機能を利用すると、名刺交換をした人との関係性をデータ化できます。多くの人と名刺交換をしていると、情報を見ても相手を思い出せない時もあるでしょう。そのため人物相関図機能は、大量の名刺交換をする方には特に便利な機能です。

自動入力とオペレータによる手入力でデータ化された名刺情報は、クラウドに保存されます。「名刺バンク」はプライバシーマークを取得していて、無料で使用可能です。「名刺バンク」の欠点は、パソコンに対応していないことでしょう。

名刺バンク

④Camcard Business

「Camcard Business」は16ヶ国語に対応しているので、海外の方との名刺交換が多い方に特におすすめです。連続スキャンで複数の名刺を同時にデータ化することも可能で、最先端の自動入力技術で正確に名刺をデータ化します。

Camcard Businessの自動入力技術では90%の精度ですが、オペレータによるデータ補正も行います。オフラインで名刺のスキャン・登録もできるので、電波の弱い場所でも作業が可能です。

名刺情報にはテキストや画像の添付ができることに加え、相手の企業の地図表示や商談リマインダーの登録など機能が充実しています。無制限に名刺を登録でき、データ化した名刺情報はクラウドで暗号化されて保存されます。同時に、名刺データをエクセル形式でダウンロードできるのでオフラインでも閲覧可能です。

マルチデバイス対応で連携サービスも豊富なので、業務効率化に役立つでしょう。スタンダードプランは月額1,400円、プロフェッショナルプランは月額2,200円です。主な違いは高精度校正枚数で、スタンダードでは月に20枚、プロフェショナルでは月に50枚対応します。

Camcard Business

⑤名刺ファイリングCLOUD

「株式会社NTTデータNJK」という自動入力の専門メーカーが提供する名刺管理アプリが、「名刺ファイリングCLOUD」です。専門メーカーだけあって、自動入力の認識精度は非常に優れています。追加料金を支払うと、オペレータによる手入力の依頼も可能です。

100枚まで無料で名刺を登録でき、データ化された名刺情報はクラウドで保存されます。電話帳や地図と連携もでき、CSV形式でダウンロードもできるので利便性も高いでしょう。さらに暗号化して情報を保存できる優れたツールですが、基本的にモバイルにしか対応していないことが欠点です。

基本利用料金は無料ですが、オプションで様々なメニューを追加できます。例えば名刺を1,000枚管理したい場合は、年間利用料金が税抜き2,400円必要です。

名刺ファイリングCLOUD

便利な名刺アプリは比較して、ニーズに合うものを選ぼう!

名刺アプリを比較する際に確認する6つのコツとおすすめのアプリ5選をご紹介しました。

数多い名刺アプリから選ぶのは難しいので、しっかりと機能を比較してニーズに合ったアプリを選びましょう。

アプリ 料金 基本機能 特徴
Eight ・無料
・企業向けプレミアム:月額10,000円 +1人あたり月額480円または年間4,800円
・マルチデバイス対応
・自動入力+手入力
・暗号化
・ビジネスSNS機能
Evernote ・無料
・プレミアム:月額600円
・マルチデバイス対応
・自動入力
・契約書や領収書なども管理できる
・暗号化可能
名刺バンク 無料 ・マルチデバイス対応
・自動入力+手入力
・人物相関図機能
・プライバシーマークを取得
Camcard Business ・スタンダード:月額1,400円
・プレミアム:
・マルチデバイス対応
・自動入力
・16ヵ国語に対応
・オフラインでもスキャンして登録可能
・登録枚数は無制限
・エクセル形式でダウンロード可能
・名刺情報に画像やテキストの添付可能
・地図表示
・商談リマインダー
・暗号化
・他サービスとの連携可能
名刺ファイリングCLOUD ・無料(名刺100枚まで)
+オプション代(例:名刺1,000枚で年間是税抜き2,400円)
・自動入力+手入力
・CSV形式でダウンロード可能
・モバイルのみ対応
・電話帳や地図と連携
・暗号化