新型コロナウイルス感染症拡大でテレワークに従事するワーカーが増えています。そしてにわかに注目を集めるようになったのが無料オンライン会議システムです。有料版と比較すると機能が制限されることもありますが、中小企業であれば十分なケースが多いと言えます。

そこでこの記事では無料オンライン会議システムについての解説と、おすすめのサービスを紹介しています。オンライン会議システムの導入を考えている経営者の方には必読の内容となっているので、最後まで目を通していただきたいと思います。

今回は5つの無料オンライン会議システムをご紹介していきます。

有料のオンライン会議システムについては下の記事をご参考ください。

【オンライン会議システムとは?有料会議システム5選!はこちら】

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そもそもオンライン会議システムとは?

オンライン会議システムとは、パソコンやタブレットを使用し、インターネット経由で動画や音声を共有しながら、リアルタイムでコミュニケーションが取れる仕組みのことを指します。ネット環境さえあればいつでもどこでも使えます。

コロナ禍で一気に需要が高まりましたが、今後コロナが収束しても需要が下がることはないでしょう。なぜなら働き方の多様化とも深く関わっているからです。在宅勤務はごく当たり前の勤務形態になりつつあります。

オンライン会議の持つメリット

オンライン会議には様々なメリットがあります。在宅勤務者を含めた社内ミーティング。オンラインでの研修も可能になります。また人事では求職者との面接に活用できます。営業においても遠隔地の顧客とオンラインでの商談が可能になります。

何かしらの会議を行うにしても会議室の手配や、会議に全員が集まる必要がなくなるためコストの削減に繋がります。また緊急に会議を開く必要が生じた場合でも、オンライン会議なら迅速に対応することが可能です。

さらに昨今、企業に対して求められるBCP対策においても、オンライン会議は有効です。地震や台風などの大きな自然災害では、電話が繋がりにくくなり公共交通機関は麻痺します。そんな時にはオンライン会議で社員の安否確認を行えます。

オンライン会議とテレビ会議

オンライン会議と似ているシステムでテレビ会議というものがあります。両者の違いはどこにあるのでしょうか。両者の主な相違点は接続方法と使用目的です。テレビ会議は専用回線で連絡を取るシステムとなっています。

そのため接続は安定しており役員会議や海外との会議など大規模な使い方が一般的と言えるでしょう。その反面、いわば固定電話同士のやり取りと同じなので、そのシステムが設置されている場所以外からは参加することが出来ません。

オンライン会議はネット環境に依存しているので、時には接続が不安定になることもありますが、ネットに繋がりさえすればどこからでも参加できるため、少人数の打ち合わせに強みがあります。それぞれに長所と短所があるというわけです。

無料で使えるオンライン会議システム5選

オンライン会議システムはパソコンやタブレットからネット経由で、サーバーにアクセスして動画や音声などの情報をやり取りします。その接続形態は「オンプレミス型」と「クラウド型」の2つがあります。

この2つの違いはサーバーをどこに置くのかで区別されます。「オンプレミス型」は自社で所有するサーバーを使います。つまり社内ネットワークを利用するわけです。一方、「クラウド型」はサービスの提供元が管理しているサーバーを利用することになります。

無料で使えるオンライン会議システムの場合は、全て後者の「クラウド型」になります。ですから自社ポリシーが厳しい企業の場合は「クラウド型」の導入は困難かもしれません。しかし手軽に始められるという利点があります。

有料版のオンライン会議システムの導入をお考えのかたも、まずは無料版でその成果を図る方が得策です。有料版を導入してから「こんなはずじゃなかった」では経費の無駄になります。まずは以下でお勧めする無料で使えるオンライン会議システムから、自社に合うものを選んで利用してみてはいかがでしょうか。

Zoom

「Zoom」はホストはアカウントを取る必要がありますが、ゲストサイド(会議参加者)はアプリのダウンロードだけで参加できます。無料版でも100人規模の会議にも対応しています。さらに動画や音声の保存が簡単で、参加者をクループごとに分けることも可能です。

高画質で高音質の上、話し手の顔が画面に表示されるので、円滑なコミュニケーションが得られます。ただし無料版の場合は3人以上での会話には制限があり、通話時間が40分までとなっています。またチャット履歴の保存機能がないことも注意してください。Zoomの無料版・有料版の違いについてはこちらの記事をご覧ください。

■料金プラン

・基本:0円

・プロ:$14.99/月/ホスト

・ビジネス:$19.99/月/ホスト

・企業:$19.99/月/ホスト

Skype

「Skype」はMicrosoft社が提供しているサービスです。パソコンやタブレット、スマホに専用アプリをダウンロードして使用します。無料版ではテレビ通話は1通話当たり最長4時間まで使うことが出来、1日あたり10時間まで利用することが可能です。

これは一月あたり100時間ということになるので、頻繁に会議を開いても十分でしょう。すでに多くのユーザーがいるので、みなさん使い慣れているかもしれません。

■料金プラン

・Skype:無料(ただし固定電話への通話料は別にかかる)

・Skype for Business Plan1:220円/月

・Skype for Business Plan2:600円/月

Google Meet

「Google Meet」はGoogle社が提供しているサービスです。「Skype」と異なり無料版でも時間無制限で使うことが出来、アプリのダウンロードも必要ありません。ブラウザから利用することが出来るのも特徴です。

ただし利用するにはGoogleアカウントが必要となります。またチャット履歴の検索が出来ないので、情報が蓄積されると必要な箇所に辿り着くまで、苦労するかもしれません。

■料金プラン

・無料

・G Suite Essentials:2020年9月30日まで無料(10月以降は1ユーザーあたり$10)

・G Suite Enterprise Essentials:お問合せください

BIZMEE

「BIZMEE」は他のオンライン会議システムが「無料版」と「有料版」を用意しているのとは異なり、誰でも完全に無料で使えるサービスです。ユーザー登録や専用アプリのダウンロードも不要で、誰でも気楽にブラウザからアクセスすることが可能です。

ですから他のオンライン会議システムと比較しても、導入の敷居の低さはトップと言っていいでしょう。ただしメモを取り合うホワイトボードは設置されていますが、ファイル共有やチャット機能はありません。

参加人数に制限はありませんが、あまり人数が多いとサーバーがダウンすることもあります。5~6人までで使用するのがベターでしょう。また利用に当たりブラウザが制限されているので注意してください。Google Chrome、FireFox、Safariが推奨ブラウザです。

■料金プラン

・無料

Whereb

「Whereby」はノルウェーの電話会社であるTelenorが提供している無料のオンライン会議システムです。利用にあたっては登録は不要です。また会議室にロックがかけられるので、第三者の盗聴を防止することが出来ます。

チャット機能や画面共有も備えているので会議も活性化するでしょう。ただし「BIZMEE」と同様に使用できるブラウザには制限があります。GoogleChrome、Firefox、Opera、Vivaldiから利用するようにしてください。また日本語の公式ページがないのも難点です。

■料金プラン

・Free:無料

・Pro:$9.99/月

・Business:$99.99/月

まとめ

無料のオンライン会議システムについて見てきました。各サービスで様々な違いがあることが、おわかりいただけたと思います。特徴をつかんで自社にあったサービスを選択しましょう。そして気に入ったサービスが見つかったら、当初は無料版でも構いませんが有料版も検討してください。

ビジネスに於いていつまでも無料版というのはリスクに繋がる可能性があるからです。無料版のユーザーは個人を想定したものです。法人で何かあった場合でも保証などはありません。無料版はあくまでもお試しという位置づけになるでしょう。